この水引は長野県の飯田市で縒られ、染められています。
近頃目にしやすい深紅の水引の色とは少し違う神社の鳥居のような朱色です。
自然乾燥で出す色です。天候に色の濃度や染め方を合わせます。

洋紙には無い日本の色。

お気づきの方も多いでしょうが、今、日本の水引は多くが輸入品です。
コンビニや文房具屋さん、紙屋さんでさえ扱うその多くが輸入品です。
いろいろな経路はありますが、その大体は中国の方が一心に結んでいます。
その数はとんでもないもの。
ですからそれはそれは上手できちっと仕上げられ、日本にやってきます。
水引の裏にセロテープが丁寧にはられていたりします。水引の先も切りそろえます。
流通品として完璧なまでに製品化され、日本に広がります。

そればかり見ているとそれが普通だと思います。
でも、
本当は、日本の水引はもっともっと綺麗で、何かが違います。・・と思います。
水引の一本一本が動き、張りがあり、目にもあでやかです。
柔らかな風合いの奉書紙や檀紙との合せは見事です。
先端の広がりも違ってて・・・
それだけのことですが、たったそんなことですが、それが見る、そして手に取る私達に何かを伝えます。
美しく、清清しく敬虔な気持ち。
日本人だから。


そこ、大事に、
そこ、諦めずにいたいと思います。


今年もお正月展します。

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